2014年6月22日日曜日

【8tracks】ブリュン!ピコピコ!!ア・チ・チ・チ!!!

ヘイヘイ、トオルです。
春のアニメもそろそろ終わる頃合いで、昨夜は名古屋で悪魔のリドルが最終回を迎えて毎週楽しみに見ていた私も寂しい限りです。
ラストはびっくり展開でしたが、個人的には兎角さんがミョウジョウ学園の前で泣き崩れるシーン(あのカットはすごいレイアウトでした!人物があんな端っこに配置される引きのアングルというのはなかなかない気がします)で物語の中の時間的には終わっていて、それ以降は兎角さんの胸の中の願いみたいなものを描いたイメージ世界だったんじゃないかなあとか妄想したりしています。(そう考えると、イメージの中でもその扱いなの……? と武智乙哉さんにちょっと同情してしまいますが)
もちろんそのまま受け取ったとしても、殺伐とした内容のはずなのにどこかのほほんとしたこれまでの作品の雰囲気を継承しつつ、原作漫画の今後に影響しすぎない配慮の効いたオチだったようにも思います。(先日単行本を買って読んだのですが既刊の2巻までではまだ二人しか退学者が出てないのです! 詳細が気になる方はコミックスや雑誌で追いましょうね)


さて、だいぶ前から8tracksに上げていたのが何個か溜まっていたのでその辺のリストをざっと。
今回は主にサントラからインスト曲なんだけど女性の声が印象的なものを中心に組んだものと、単純にぴこぴこしたゲーム音源で組みたくなったのと、最近岡村靖幸さんにどんどんハマってきていて、その勢いにまかせて組んだファンク系の前にやったのとは違った傾向のものの三つです。



1. 「Brynhildr in the Darkness -Ver. Ejected」 鴇沢直
2. 「Brynhildr in the Darkness」 鴇沢直
3. 「Phenomena」 Claudio Simonetti
4. 「Phenomena」 Daemonia
5. 「出蠢/ファヌエル」 石濱翔
6. 「Halcyon (7" Version)」 Orbital
7. 「salva nos」 梶浦由記
8. 「In Yer Memory」 石野卓球


今季のアニメの中から、「極黒のブリュンヒルデ」の変更前のテーマ曲(あのOP差し替えも唐突でしたし驚きました!)「Brynhildr in the Darkness -Ver. Ejected」を聴いていたらイタリアのホラー映画界の巨匠ダリオ・アルジェント監督の「フェノミナ」という映画のテーマ曲を思い出したので、それじゃあやってみよう、という実に安直なミックスです。

ブリュンヒルデのサントラに2バージョン入ってたので、それじゃあとフェノミナも映画に使われた原曲とDaemoniaというバンドがカバーしたバージョンも入れて水増ししてみました。
フェノミナの音楽はアルジェント監督の映画と縁の深いゴブリンというプログレバンドなど複数名の参加があったようなのですが、当時ゴブリンを離れていた元メンバーのClaudio Simonettiがこのメインテーマを担当しています。

Daemoniaは1999年に彼が立ち上げた、ゴブリン時代の映画音楽を中心に、マイク・オールドフィールド「チューブラーベルズ」(エクソシスト)ジョン・カーペンター「ハロウィーン」など、様々なホラー映画のテーマ曲をメタル調にカバーするバンドだったようですが、私もライブ盤を一枚持っているだけなので今も活動があるのかどうかはよく分かりません。アニメタルのホラー映画サントラ版みたいなものだと思います。(ちなみに私はそのDaemoniaのライブ盤を聴いていたら友だちに「悪魔城ドラキュラみたいな音楽」と言われました。正確には逆なのかな??)
ブリュンヒルデとフェノミナのテーマが似てるなあと思ったのはイントロの印象と女性の声です。ボーカルとかコーラスとか具体的な言葉になってないただの音ととして声を使ってる感じですね。あとはフェノミナにも電子音楽の要素が受け取れたり。
後の四曲の中には「これ歌になってるじゃん」というのもありますが、なるべく近くにあるものを選んだつもりです。

5は「ドラッグ・オン・ドラグーン3」、6はイギリスの兄弟テクノユニットOrbitalの、7は「Noir」、8は「MEMORIES」からです。困ったときのDODという感じが私にはあります。
8については卓球さんのアルバム(「KARAOKEJACK」だったかな?)の付録ディスクに収録されたこともあったのでそちらで初めて聴いた方もいたかもしれませんが初出の映画サントラよりだいぶ後になってのことだったと記憶しています。ちなみにサンプリングされてるオペラ部分は同映画内で菅野よう子さんが手がけた曲のものなので、石野卓球×菅野よう子という極めて珍しいコラボレーションとも言えそうです。





01. 「YO-KAI Disco (冥界入口ワールド)」 安井洋介
  -まもるクンは呪われてしまった!
02. 「妖怪道中記 - メインBgm」 川田宏之
  -妖怪道中記
A1. 「Youkai Douchuki」 細江慎治(編曲)
  -TECHNIC BEAT
A2. 「Dragon Buster」 細江慎治(編曲)
  -TECHNIC BEAT
03. 「スカイキッド - タイトル~スタート~メインBgm」 小沢純子
  -スカイキッド
04. 「RARE HERO 2」 佐野信義
  -リッジレーサー2
05. 「Glow」 Jake Kaufman
  -Mighty Switch Force2
06. 「BGM - Yummy」 Jake Kaufman
  -Mighty Switch Force
07. 「魔導研究所」 植松伸夫
  -ファイナルファンタジーⅥ
08. 「中島製作所」 伊藤賢治
  -サガ・フロンティア
09. 「Last Battle -T260g-」 伊藤賢治
  -サガ・フロンティア
10. 「Amusementive Crime (Skullomania)」 相原隆行
  -ストリートファイターEX
11. 「Piacevole!」 神前暁
  -ことばのパズルもじぴったん

(2014年7月27日、A1とA2のテクニクビート音源を追加しました)

以前からゲームサントラを含んだミックスを上げることは多かったですが、どうしても昔のゲーム音楽と他のジャンルの音楽、あるいは現代的なゲーム音楽とでさえ弾きあってしまうほど昔のいわゆる「ピコピコ」した音源のゲームサントラは強い特色を持っていますので、そういう方向のゲームサントラをむしろ中心に据えて何かできないか、という思いつきで組んでみたものです。サクッと組めたような気がします。

「YO-KAI Disco」を手がけた安井洋介さんは細江慎治さんの率いる主にゲーム音楽のクリエーター集団SuperSweep所属のコンポーザーです。細江さんがそもそもゲーム音楽の生き字引的に歴史のある作家の一人なんですが、その方の下に行かれるくらいなんで現代的な作風だけでなく、こうしたちょっとレトロ風味をアクセントに効かせた曲なんかも手がけてるようです。
(ちなみにSuperSweepは今季放送中のアニメ「ノーゲーム・ノーライフ」の劇伴も手がけてますね)

2,3は細江さんの古巣であるナムコのクラシックなタイトルです。細江さんも妖怪道中記のカバーを「テクニクビート」というゲームで担当されていて、それがすごくYMO好きな趣味が反映されたカバーなんですけど、原曲を聴いてあらためて「元々YMOっぽい曲だこれ!」と思ったりして驚きがありました。
(ナムコとは関係ないメーカーからPS2で「スカイガンナー」というシューティングゲームが出てるんですが、自機が撃ち落とされてもレバガチャとボタン連打で復帰できるシステムはスカイキッドへのオマージュだと勝手に捉えています)

4はレースゲームにも車にも関心のなかった私が音楽目当てで何度もやりこんだリッジレーサー2の曲です。これもナムコのゲームなのですが、このゲームに中核として参加していた細江慎治さん、佐宗綾子さん、相原隆行さんらが続く「レイブレーサー」(ちょっと前までは時々置いてあるゲームセンターを見かけた名作です。今でもプレイできるかも??)の後でARIKAという会社に移籍し、そこからも独立して細江さんと佐宗さんらが立ち上げたのがSuperSweepというおおまかな流れらしいです。つまり1~4まではSuperSweep的なエッセンスでのまとめですね。
で、肝心の佐野信義さんの話が後回しになりましたが、そうした人たちと共にナムコのサウンドチームで活動した後に独立して、非常に強い個性の創作をされている方です。私がよく取り上げる「ドラッグ・オン・ドラグーン」の一作目のサントラを相原隆行さんと共同で手がけています。このゲームの音楽は初めて聴いたとき「現代音楽だ!」と思ったくらいなんで、スティーブ・ライヒとか好きな人が聴くと楽しめると思いますし、インダストリアルとかノイズの方向からもアプローチできそうです。多くの人に知ってもらいたい傑作ですし、今でも普通の価格で新品が手に入るので是非聴いてみていただきたいです。
それをオススメする一方で、今回は「ピコピコ」がテーマだったのでダンスミュージックへの傾倒を色濃く見せながらも音色についてはレトロ感のあった頃のリッジレーサー2のサントラを選びました。

5,6は以前の記事(記事1/記事2)でも紹介したJake Kaufmanさんの「Mighty Switch Force」のサントラ。
このゲームは海外のニンテンドーeショップのみでDL販売されてたんですが、だいぶ前に一作目が日本でも販売開始されてます。500円くらいで買えたはずなので曲を聴いてみて気になった方は是非ゲームもどうぞ。予想してた通り、トレジャーのゲームみたいなシンプルなギミックで要素が複雑化していくパズルアクションで、解けるとかなり達成感あります。通常ステージだけなら2,3日でクリアできるボリュームなんですが、クリア後の追加ステージや追加武装によって500円で遊べるゲームとしては十分なボリューム感でした。というか、結構難しいのでまだ私も追加ステージ全部はクリアしてなかったような……
これも4と同じでクラブミュージックのエッセンスをゲーム音楽の中にうまく落としこんである感じの曲が多いのですが、特に濃厚なのをそれぞれ選んでみました。

7はゲームをプレイした人なら結構覚えてる方が多いんじゃないでしょうか。そんなに重要な場面で使われる曲ではないんですが、ファンタジー要素に特に強くメカニカルなカラーを添えたシリーズ6作目を象徴するようなライトなインダストリアルだと思います。
植松伸夫さんはずいぶん昔にスクウェアから独立されてますが、最近も「ロードオブヴァーミリオン」(LOV)シリーズなどでプログレメタル的なサウンドトラックを手がけられているようです。
植松さんや伊藤賢治さんといったPS時代までのスクウェアで活躍されたコンポーザーの方々はメタル寄りな印象が個人的には強いのですが、植松さんの近作「魔都紅色遊撃隊」のOPテーマはちょっと意外な方向でした。

8,9は植松さんからの伊藤さんの流れ。お二方とも結構よく上げてるんですが、戦闘曲だけでなくこの辺の曲も上げておきたいという思いが前々からありました。フィールドマップの曲にも趣深いものが多いので、いずれまた組んでみたいです。9は戦闘BGMですがテクノポップ感あるなあということで。キーボードが絶妙に手弾きっぽいような気がします。伸ばさないで切る感じの演奏。

10は上に書いた、ナムコを出てARIKAに移籍した後の相原隆行さんのお仕事です。実は「ストリートファイターEX」というゲームが発表されるより前に細江さん、佐宗さん、相原さんの三人で「escape gote」というアルバムを発表されていて、その中に当該ゲームに使用された曲の元が多く入っていました。この曲もその中のひとつです。

11はお馴染み神前暁さんの初期代表作「ことばのパズルもじぴったん」から。(いつものことですがナムコのゲームが異常に多くなってしまいました…)
印象的なボーカル曲が多いのですが、ピコピコ音楽としても楽しさに満ちあふれていますし洒落た雰囲気もあるので、おうちに一枚あって損はないですよ!
ぜひぜひこちらもアルバム通しで聴いてみてもらいたい名盤です。





01. 「ア・チ・チ・チ」 岡村靖幸
02. 「セックス」 岡村靖幸
03. 「五十音」 Super Butter Dog
04. 「Burnin' Rubber」 大久保博
  -R4(RIDGE RACER TYPE 4からのリミックス)
05. 「Want it all back」 山根麻衣
  -カウボーイビバップ(菅野よう子作曲)
06. 「Poo」 Neko Jump
07. 「Chuai mad noi」 Neko Jump
  -あにゃまる探偵キルミンずぅ(6,7)
08. 「UNLUCKY GIRL!!」 Sweety
  -戦国コレクション
09. 「Dear sweet heart」
  結 (早見沙織), 月海 (井上麻里奈), 草野 (花澤香菜), 松 (遠藤綾)
  -セキレイ
10. 「Issai Gassai」 戸松遥
11. 「朝は来るから すぐ明けるから」 KenKen
  -スペース★ダンディ

一番上に書いたように、岡村靖幸さんに最近ハマり過ぎてて、男女とかアニメソングとかの括りをなしにファンク感が強くて楽しい曲を上げてみました。
このタイミングで岡村靖幸さんというのは勿論「スペース★ダンディ」の影響を受けていて、「ビバナミダ」は聴いていることを前提に他の岡村さん曲をもっと紹介したい、というのもあって最近聴いたアルバムの中からまず二曲選び、そこから他に広げていって、最後はダンディのサントラで締め、という流れです。
これについては流れとか意味合いとかいうよりも聴いてもらって楽しく思ってもらえるかどうかなので資料というより単純にラジオで流れてる音楽くらいの感覚で流してみてもらえると嬉しいです。

春は行けなかったんですが、11月にまた名古屋に来てくれるようなので今度こそ岡村さんのライブを見てみたいなあと思っています。

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