2013年6月10日月曜日

【8tracks】幻想浮遊をもうちょっと

ハロー、ほぼ一ヶ月ぶりの更新です。
最近は逆転裁判5の発売前だからというわけでもないですがDS版の逆転裁判シリーズを1からプレイしてるトオルです。今は2の三章に入ったところ…

TLによると昨日、大阪でEEEというエロゲーソングオンリーのイベントがあったとか。
15歳の私はそういうところはちょっと怖いので行けませんが、イベント帰りの方から「Loser Kashiwagi is Not dead」というアルバムを勧められました。
上記のイベントで十周年を記念された「巫女みこナース・愛のテーマ」も収録した、コンポーザーの柏木るざりんさんのベスト盤だそうです。
で、ちょっと探したら在庫のありそうな通販ショップはなかったのですがEGG MUSICというゲーム音楽専門の配信サイトでMP3版をDL販売してるようです。一曲だけなら105円、13曲のアルバム全曲買うと1050円という値段設定です。商品ページはこちら
他はちょっと見ただけですが、ディスクシステムの「メルヘンヴェール」というレトロなゲームサントラなんかも(CDで)販売していたり、私も随分前からゲームディスクを再生してCD音源の曲を楽しんでいたPCエンジンの「天使の詩Ⅱ」の曲を全部網羅したサントラもあったりする(こちらはMP3)ようですね。またあらためてサイトを眺めて色々検討したいと思います。

さて、ここからが本題。
前回の記事でも触れた「幻想浮遊」と呼ばれる女性ボーカリスト群について、その裾野がどのくらいあるのかなあ、ということを私の手持ちの中からちょぼちょぼと。
こちらのNAVERまとめ記事(『幻想浮遊系』女性アーティストのススメ)を見たところから出発してるので、私の手持ちの中でも分量の多い新居昭乃さん関係の曲ですとか、KOKIAさんや坂本真綾さん、ZABADAKなどについては今回は触れなくてもいいかな、という判断でちょっと外したところを選んでみました。私自身は別に音楽の地図を作ることを目的としてるわけでもないので、テキトーな球を放ってストライクゾーンを探るおゆうぎに興じてる感じです。

いつものとおり8tracksのMixにまとめてみましたので実例はそちらをどうぞ。




1. 「すぐそこにみえるもの」 清浦夏実
2. 「悲しい予感」 Marianne Amplifier Feat. Yuka
3. 「MESSAGE #9」 種ともこ
4. 「シャ・リオン」 河井英里
5. 「ユノハノモリ」 ユノハ・スルール (小倉唯)
6. 「白いココロ」 新垣あやせ (早見沙織)
7. 「メトロポリタン美術館」 大貫妙子
8. 「ヤミヤミ」 やくしまるえつこ
9. 「リンゴ日和 ~The Wolf Whistling Song」 ROCKY CHACK
10.「GLORIA」 さねよしいさ子

明らかに違うも感じのもありますが、私は概念の普及を目的としてる訳ではなく、そうした視点でまとめて聴くとおもしろいですね、という一種の趣として捉えてるのでこうなりました。
簡単に紹介を。

1は清浦夏実さんの、「悲しいほど青く/虹色ポケット」というシングルのカップリングというか、一曲目に入ってる導入のような曲です。2分足らずの短い曲なんですが、もののあはれというか、雰囲気たっぷりで幻想浮遊の風味があるのではないでしょうか。清浦さんはZABADAKの吉良知彦さん提供曲「旅の途中」でも知られています。

2は(OPが)電波ソング好きには有名なアニメ「月詠~MOON PHASE~」のEDテーマです。
OPももちろんおしゃれであることには違いないのですが、こちらもしゃれた雰囲気。
ボーカルのYukaさんはmetroというユニットのメンバーだそうで、そちらの公式にある説明文によると、
「metroは2000年に結成されたオリジナル宅録音楽ユニットです。softrock、jazz、boosa nova、french等の音楽に影響を受け、2人でのんびりとライブや音源制作等の活動を行っています」とのこと。
サイトを見た感じ、今でも活動実態があるのかどうかはよく分かりません。
Marianne Amplifier橋本由香利さんは今もアニメ音楽の分野で活躍されてるようです。

3はちょっと古いですが、新居昭乃さんとも交流があるという種ともこさんの、アニメ「ガサラキ」OPテーマとして使われたシングル曲。作編曲は新居さんのパートナー的存在でもある保刈久明さんです。種ともこさんも以降の活動がよく分からないのですが、ご存知の方がフォローしてくださることに期待しつつ。

4は夭逝された河井英里さんと新居昭乃さんの合同シングル、テレビ「ワーズワースの冒険」のテーマ曲です。この番組は私のお母さんが若い頃に見てたくらいの時代のものらしく、私がCDを買ってきたらお母さんがむしろ食いついていました。
民俗音楽的な雰囲気と伸びやかな声が、ああ浮遊、という感じです。

5はいきなりアニメのキャラソンなのですが、一応説明しておきますと「アクエリオンEVOL」のEDテーマです。何を歌っても電波に聞こえてしまう特殊ボーカリスト小倉唯さんの声がここでは曲の雰囲気と合わさって絶妙におセンチな空気を作っています。

6もキャラソン枠で。現在2期が放送中の「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」のEDの一つです。サウンドがちょっとI'veチックなトランス調なので浮遊感ないのでは、と思われるかもしれませんが、早見さんの歌声の透き通る感じや哀感が幻想浮遊の趣だと思います。
早見沙織さんはIDOLM@STER関連(モバゲー版、いわゆるモバマスというやつです)でもキャラソンシングルを出しており、そちらの「こいかぜ」という曲でもシンフォニックなバックトラックと共にその玲瓏な歌声で趣を醸し出されているようです。

7はみんなの歌のスタンダードナンバーの一つ。「大好きな絵の中にとじこめられた」女の子の姿に恐怖した子供は数知れないと言われます。
大貫妙子さんは元々、山下達郎さんらと共にシュガーベイブのメンバーだった人ですが、その後の渋谷系の素となったというバンドのイメージに対し、大貫さんの詩や歌唱はどこか現実離れしていて内面的なニュアンスを感じられます。

8もやっぱりみんなの歌枠です。こちらはつい最近の曲ですが、「闇の中には何かよく分からない存在がいる気がするし、いない気もする」といった漠然とした内容は聴く人を恐怖というより不安に陥れる効果がある気がします。
やくしまるえつこさんは元相対性理論のメンバーだったわけですが、こうした曲を小さい子が覚えて、十年とか経った頃に「あのヤミヤミってなんだか変な曲を歌ってた人は昔サブカル趣味の人に知られた相対性理論というグループのメンバーで」と音源を漁っていく未来が私には幻視できます。そうなるといいなあとも思っています。(私自身は相対性理論の音源を全く聴いたことがないのですが…)

9はfmlpop01でもちょっと紹介したROCKY CHACKです。元々はバンドだったそうですが、現在は二人のユニットになってゼーガペイン狼と香辛料といった作品のEDテーマを担当して…それももう五年くらい前の話になってしまいました。現在はどうされてるのでしょうか。

ラスト、10はこれも上記のfmlpop01で同じく紹介したさねよしいさ子を。
いつもMixの最後の一曲は締めのつもりで選ぶのですが、こういう何とも言えない空気で放り出すのもたまにはいいかなあと思って最後に持ってきました。
泣きながら歌っているような独特の感情表現豊かな歌唱が異様な迫力です。


そしてもう一個。
最初は「別に幻想浮遊系という定義に倣うわけでもないから女性男性、歌インストごっちゃにしちゃえばいいか」と思ってたのですが、あまりに候補が多すぎてまとめきらないし趣が分かりづらい、ということから主にサントラ系の楽曲をもう一つの軸としてまとめました。

幻想浮遊、という言葉であらためて定義されるまでもなく、それぞれのアーティストは既にそれなりに評価もされていると思いますし、また結構なお年の方が多いです。
そうした人たちを「あらためて見渡すと近いよね」という、一種の振り返りで設けられた枠組みだと思うのですが、そういった枠とは関係なくただ単に言葉としての幻想感であったり、浮遊感を感じていただければいいかなあと思って選んでいきました。
それにしてもやっぱり(例えば上野洋子の「Puzzle」のような)いかなる言語にも当てはまらない意味のない発声の歌と、どの言語にも属さない謎の言葉を操るサントラ曲というのは、近いけど違う空を飛んでるような気もしました。
「幻想浮遊」というのは「電波」と同じくらい曖昧な言葉だと思います。

曲を絞ってからあらためて聴いていたら、何となく古い城塞都市の興亡みたいなイメージが浮かんだので、何となく物語的なものを感じていただければなあ、と思い、「城」というタイトルにしてみました。意味はまったくありません。
ゲーム関連が多いのには先日のゲームソング三昧の配信もちょっとかかわっているのかも。




1. 「Cucurucucu Paloma」 Caetano Veloso
 (映画「ブエノスアイレス」より)
2. 「Final Fantasy メインテーマ」 栗コーダーカルテット
 (ゲーム「ファイナルファンタジー」シリーズより)
3. 「Wisdom Of The World」 Catherine Warwick 
 (ゲーム「MOTHER」より)
4. 「夜の町」 なるけみちこ
 (ゲーム「天使の詩Ⅱ」より)
5. 「Yumeji's Theme」 梅林茂
 (映画「花様年華」より)
6. 「canta per me」 梶浦由記
 (アニメ「NOIR」より)
7. 「イニシエノウタ / 運命」 岡部啓一
 (ゲーム「NieR Gestalt」「NieR RepliCant」より)
8. 「空しき流れ」 鷺巣詩郎
 (アニメ「新世紀エヴァンゲリオン 劇場版 Air/まごころを、君に」より)
9. 「禁断の術」 大谷幸
 (ゲーム「ワンダと巨像」より)
10.「謡Ⅰ - Making of Cyborg」 川井憲次
 (アニメ「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」より)
11.「Cloe クロエ」 山本千夏
 (アニメ「地球少女アルジュナ」より)

こちらの説明は簡単に。

1は元々カエターノ・ヴェローゾの「粋な男」というライブ盤に入ってた音源で、それを更に映画のサントラに使用した関係で滝の音が入ってたり拍手の音が入ってたりします。昔そのライブ盤も大阪府高槻市の西武にあるWAVEで見つけて買ったのですが、他の曲があんまり気に入らなくて売っちゃったというのはここだけのナイショです。
曲が使われた「ブエノスアイレス」という映画には他にもアストル・ピアソラフランク・ザッパの曲が入っていてサントラ盤も非常に聴き応えがあります。実は私の初ザッパ体験でした。
5も同じウォン・カーウァイ監督の「花様年華」という映画のサントラなんだけど、曲自体は鈴木清順監督の「夢二」のテーマ曲というややこしい構図。

2はゲーム会社スクウェア関連のコンピレーション「More SQ」より。

3はゲームのサントラを担当したムーンライダーズ鈴木慶一本人によるアレンジ。
サントラ盤「MOTHER」はこんな調子でゲーム本編の曲をボーカル、インストアレンジしたもので、ゲーム本編の曲は1トラックにまとめたプレイ音源のようなかたちで収録されています。

4はこの記事の頭にもちょっと書いたPCエンジンのゲーム。
ゲームのメインハードがスーパーファミコンだった時代に、こんなキュッキュ鳴るギターを聴かされたらびびります。

6以降も趣味趣味しいですが、いつか取り上げたいけど取り上げる場がなかった、といった感じの曲ばっかりです。8~10を堪えて最後まで行けるかどうかがトオル検定ですよ!

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