2013年6月29日土曜日

【8tracks】ファンク調のアニソンムーブメントは来るの?(2013.7.4修正)

こんばんは!
昨日はキャラットの発売日で、一昨日発売の電撃大王では黒田bb先生の新連載「あまりまわり」がスタートしています!
私はもちろん両方ともゲットして読みましたが、新連載も超モフかわでした!!

さて、まずはちょっと前に組んだ8tracksのミックス二つの簡単な紹介を書いておきましたので、もし聴いてくださって「あれ何の曲だったのかなあ」と思ってる方がいましたらこちらの記事「【8tracks】anm_grl04とZAQ」の方もチェックしてみてください。

で、上のリンクの記事でもちょっと書いたのですが、先日TVアニメ「アイカツ!」関連のCDが主題歌シングルと挿入歌ミニアルバムの二枚、発売されました。

人のブログですが、こちらの記事で内容について触れられているようです。

「アイカツ!挿入曲、おだやかじゃないわね。」|あいざわ氏のブログ

こちらは更にフォローした記事です。

【今週のまとめ】女の子向けアイドルアニメ『アイカツ』の音楽が穏やかじゃない|今私は小さな魚だけれど

ここから本文ですが、今回の8tracksを組むきっかけになったのは上のブログ記事でも紹介されてる新主題歌の「ダイヤモンドハッピー」です。
ツイッターにデンパンクbotさんというアカウントの方がいらっしゃるのですが、そこで紹介されてる曲の傾向として、スカ要素を含んだパンクというのがあります。
そういうアレンジの曲は近年のアニソンのブームというか、気付いたら結構ある感じになってきました。
代表的なものとして「WORKING!」「SOMEONE ELSE」なんかが挙げられますが、もうちょっと遡ると「乃木坂春香の秘密」「ひとさしゆびクワイエット!」とかも思い浮かびます。



このED映像でもアイドルのライブの雰囲気を盛り込んだような演出が見られますが、電波ソングにおけるアイドルポップの影響と近いのかもしれないですし、そういうことでなく単純にみんなで盛り上がるパーティーソングとしてブラスを盛り込んだアレンジが採用されたのかもしれません。

で、私もこういう曲は好きなんですが、一方で「スカだけじゃなくてファンクっぽい要素を含んだアニソンも最近ちらほら見かける気がする」という思いと、そういう曲の方がより好きだという好みの問題から、じゃあちょっと一度まとめてみよう、と思い立ちました。
いざ自分の手持ちから聴き返してみたら、具体的な要素として「これはファンクっぽい」と思えるものを持った曲が思っていたほどには多くなくて、「これは流行というよりファンクアレンジというのはポップの定番として普遍的というだけのことなのかも」とも思ったりしましたが、とりあえず皆さんにも聴いてもらって判断していただければと思います。
今回前フリが長かったですがここでやっと当のミックスです。




1. 「ジャージ部魂!」 鴨女ジャージ部 (石原夏織, 瀬戸麻沙美, 茅野愛衣)
2. 「はいぱーみるきぃあわー」 ミルキィホームズ
3. 「Dream Goes On」 春音あいら (阿澄佳奈)
4. 「Hop! Step!! Jump!!!」 MARs (阿澄佳奈, 原紗友里, 片岡あづさ)
5. 「ジェットスマッシュ!」 詩月カオリ
6. 「わんわんディスコフィーバー」 森島はるか (伊藤静)
7. 「Now loading...SKY!!」 スフィア
8. 「カレンダーガール」 わか, ふうり, すなお, りすこ
9. 「真夜中のスカイハイ」 りすこ
10. 「Harmony」 茶太
11. 「自己中男」 戸松遥
12. 「恋のオーケストラ」 吉谷彩子
13. 「Groovin' Magic」 ROUND TABLE Feat. Nino
14. 「白金ディスコ」 阿良々木月火(井口裕香)
15. 「もうそう★こうかんにっき」 乙女新党

手持ちがそんなにないのだから敢えて切らずにほぼ全部上げてみよう、と思った結果1時間超の長尺ミックスとなりました。これなら二つに分けた方がよいのでは、とも思ったのですが、過去の経験から同じ系統で複数上げるとどれか一つだけ聴かれて他はあんまり、ということが多いので敢えて一本で行ってみました。

1は「輪廻のラグランジェ」から。ダンス☆マンさんの提供で、ディスコサウンド調のファンクというのは一番分かりやすいかなと思ってトップに持ってきました。

2はタイトル通りミルキィホームズの曲なんですが、ちょっと前にベストアルバムでまとめて聴いてみたら、この曲を手がけてる鈴木裕明さんという方のミルキィホームズ曲がどれも好きなのばっかりで驚くと同時に納得してしまいました。
鈴木裕明さんのお仕事についてはブログにまとめてる方がいらっしゃいます。

作曲家:鈴木裕明さんについて|もえぴーぷろじぇくと

3,4は最近ではアイカツ!とライバル関係のように語られることの多い「プリティーリズム」シリーズ第一作のライブパフォーマンスシーンの歌です。(最近女の子向けのアイドルアニメに増えてきたこういうタイプの挿入歌を私は仮にステージソングと呼んでいます)
プリティーリズムからはEDテーマの一つ、東京女子流「We Will Win! -ココロのバトンでポ・ポンのポ~ン☆-」という曲もそれっぽいのですが、同じアルバムから三曲以上入れられない8tracksの規定から外しました。一応ここに貼っておきましょうか。



5は聖典「SHORT CIRCUIT III」から。15歳の私にはどういうものかわかりませんが、おとなのゲームに使われた曲だと思います。I'veC.G Mixさん作曲でKOTOKOさんの作詞です。それでボーカルが詩月カオリさんということは、私の大好きな「ナイショ☆Naiしょ」と同じ組み合わせですね!

6はゲーム「アマガミ」のキャラソンです。私が8tracksで一番最初に組んだanm_grl01でも取り上げましたが、今回は曲調の資料として。(anm_grl01についての詳細はこちらの記事「8tracksテスト」をどうぞ)

7はスフィアでは珍しいファンク系です。沖縄が舞台のアニメ「あそびにいくョ!」の主題歌だったんですが、ファンクってちょっと南国っぽさが感じられるかもしれないですね。

8,9は冒頭にも書いたアイカツ!から。カレンダーガールが前期のエンドテーマで、作品通しての代表曲と言えそうです。真夜中のスカイハイはステージソングで、前回の挿入歌シングル「Third Action!」に収録されています。(同シングル収録の「硝子ドール」も、女の子向けのアニメにしては本格的すぎるメタル曲として話題になりました)

10は茶太さんのオリジナル曲らしいです。「茶太WORKS BEST II」というアルバムの最後に入っています。イントロを聴いてるとあんまりファンクっぽさは感じないかもしれませんがAメロからそれっぽくなります。リズムギターとキーボードですね。

11は戸松遥さんのオリジナル曲。戸松さんのレパートリーには「Q&Aリサイタル」「Issai Gassai」(ツアーの終了後にこの曲を知って、行っておけばよかったと思いました)といった、生バンドを従えたスカパンク調の歌もあります。

12は「謎の彼女X」の主題歌です。ROUNDTABLE北川勝利さん作曲ということもあってすごく気に入ってたのですがシングルの一般発売がなくて、大分経ってからiTunesで販売開始したのでデータ購入しました。EDの「放課後の約束」もそちらから購入しました。

13も上に挙げたROUNDTABLEの曲で、「トップをねらえ2!」の主題歌です。
ROUNDTABLE渋谷系のテイストを現代のアニソンの場に持ち込んだ作風で知られ、坂本真綾さんや中島愛さん、花澤香菜さんといった方々への曲提供にも精力的です。
ちなみに同作EDの「星屑涙」永井ルイさんの作曲だったんですが、最近永井ルイさんのセルフカバーベストというCDを見かけ(買ってはいないのですが)、収録曲を見たら「乙女のポリシー」が入ってて驚きました!(「THE BIG-O!」のイメージがすごく強かったので )

14も以前に神前暁03というミックスに取り上げました。(ブログ記事「神前暁さんでみっつ」を参照してみてください)タイトル通り神前暁さんの作曲で、「偽物語」のOPテーマとして使われました。浴衣を着た女の子が踊るお祭り的な雰囲気の映像と曲がマッチして、和風ディスコといった趣でした。この曲もシングルの一般販売がなくて、iTunesで買いました。

15は「GJ部」の主題歌で、ヒャダインこと前山田健一さんの「作詞」です。未来ある若者にひどい歌を歌わせるなあ、というどこか背徳的な魅力があります。作曲編曲を手がけた電球さんはWikipediaによるとシクラメンというグループのサウンド担当のようですね…よく分かりません。

といった感じのミックスを上げたところ、結構な数の反応をいただけました。
最初はそれを受けて、手持ちの音源から「COWBOY BEBOP」の挿入歌「Wnt it all back」や、「ジョジョの奇妙な冒険」の2ndOP「BLOODY STREAM」を追加したのですが、元々の動機は電波ソングなどの萌え方面に傾いた曲を聴いていたら「何だかファンクのフレーバーが濃厚な曲が結構ある!」と思ったことだったので、アニソンのファンクというかたちでツイッターでは告知してしまいましたが、とりあえずはもっと狭く「かわいさの目立つアニソンファンク」と言えそうな範囲の曲にとどめておこうと思い、ミックスを元の形に戻しました。(実際にはアニメと関係ない歌もありあますが、アニメの歌にも関わってるアーティストもいるのでそこは近似域として含めてあります)


代わりにと言うのもなんですが、折角こちらのブログまで読んでくださってる方にyoutube動画で指摘のあったのを数曲ご紹介します。



まずは上記の「COWBOY BEBOP」のサントラから一曲、ということは菅野よう子さんですね。
本作には挿入歌がたくさん使用されていていたので、それを目当てでサントラを購入した人も多いかもしれません。



次も上記の「ジョジョの奇妙な冒険」の第二部OPテーマ。
スマッシュヒットとなった第一部の「ジョジョ ~その血の運命~」は暑苦しいほどに熱い歌でしたが、第二部のこちらは主役のジョセフの伊達な気質(衣装もパターン豊富でシーザーと対照的でしたね!)をイメージしてか、どこか余裕のある熱さというような、小粋な雰囲気の曲になりました。
作曲の大森俊之さん「新世紀エヴァンゲリオン」などの高橋洋子さん関連(「残酷な天使のテーゼ」編曲、「魂のルフラン」作編曲)や、「機動戦艦ナデシコ」の主題歌である松澤由美さんの「You get to burning」と劇場版の「Dearest」といった曲の作編曲も手がけてらっしゃる方で、「アマガミSS」シリーズのように劇伴だけ手がけることもあるようです。大人っぽさとポップ感を併せ持った作風という気がします。
ちなみにこの曲のボーカルを務めているCodaさんの正体は井出泰彰さんではないか、という推論があります。アニメファンにとっては昔「スクライド」という作品の主題歌「Reckless fire」という曲で大ヒットを飛ばした方として有名です。(今ふいに思い出したのですが、スクライドも劇中で主人公たちがアルターと呼ばれる自分の分身のようなものを呼び出して戦う様がジョジョの奇妙な冒険におけるスタンドに似ている、と放送当時はよく言われていた気がします)
余談ですが、スクライドを手がけた谷口悟朗さんの監督処女作「無限のリヴァイアス」の主題歌である有坂美香さんの「-dis」もファンクではないですが、クラブミュージックを意識したような独特のグルーヴ感と、カラオケで入れたら90秒で終わった!などのエピソードでアニメファンに衝撃を与えました。
余談のついでに音楽と全然関係ない話ですが、地元の会議所に谷口悟朗監督がいらっしゃって講演会をなさったことがあり、私も見に行きました。(自慢)


ここからは「方向性としてはすごく合ってるんだけど音源を持ってない」ために組み込めなかった曲です。



「ケロロ軍曹」から「アフロ軍曹」というEDテーマです。ミックスの一曲目に組み込んだ「ジャージ部魂!」を提供したダンス☆マンさん本人の歌です。初めてこのEDを見たときはすごく驚きましたが、これはこれでアニメ本編の雰囲気と上手く調和が取れてる気もする不思議なハッピー感とクール感があります。



続いて「ジャングルはいつもハレのちグゥ」から「ファンファン&シャウト」という、こちらもエンドテーマです。こちらはEDアニメもファンキーな演出なんですが、奇しくもケロロ軍曹と同じアフロがオチとして使われていますね。(アフロ軍曹は出オチでしたが…)
ちなみにこのEDの演出をされた水島努さんと交流のあった山本寛さんが、このEDに触発されてある有名なアニメのEDの演出をされたという話はかなりよく知られてるようですが、実際のところはどういう関係なのかは分かりません。


さて、本来のファンク、というものには私はあまり馴染みがないのですが、日本のポップソングにも昔からファンクのテイストを持ち込んだ作風のアーティストは結構いましたし、そういう波が今はアニメの現場に来てるのかなあと思います。一方で、ポップになる要素というのは普遍的な魅力があるんだなあとも思ったりしてるので、私の気付いたのが今なだけで、実はこういうアニソンというのは探せば昔からそれぞれの時代に遍在していたのではないか、という気もしています。これからの研究課題です。
ところで、じゃあ日本でファンクを持ち込んだポップのアーティストって、というと前にもどこかで名前を挙げた岡村靖幸さんや林田健司さん、それからともだちに見せてもらった及川光博さんのライブDVDもそんな感じがありました。大沢誉志幸さんなんかもそうでしょうか。
名前を挙げてみたものの岡村さん以外ちゃんと音源を手に取ったことがないのですが、林田健司さんはアニソンの分野でも「こいこい7」の主題歌「SUPER LOVE」を作曲されています。



最後のサビ部分のインストがかっこいいです。この曲はちょっと前にシングルを購入したのですが、ちょっと今回の枠からは外れてるかなあと思って組み込みはしませんでした。

さて、ファンクの作風のポップミュージシャンの話ですが、バンドだとハナレグミこと永積タカシさんの在籍したSUPER BUTTER DOGも一時気に入ってよく聴いていました。何故かニコニコ動画などで昔このバンドの「コミュニケーション・ブレイクダンス」という曲を使った動画が妙に流行ったことがありましたね。



個人的にはこういう編成から親しんだ部分もあるので、金管とかなくてもギターやベース、キーボードにそのニュアンスがあるだけでなんでもかんでもファンクっぽい!と思ってしまう部分もあったりします。
ところで、上に挙げた中だと及川さんは自分自身がパフォーマンスするアクターの性格が強いですが、他の皆さんは人に曲を提供するソングライターとしても活躍されています。
日本にはファンク専業アーティストを支える土壌はあまり広くないかもしれないけど、ファンクな曲の持つグルーヴ感を楽しむ素養のある人は意外と多いんじゃないかと思います。
差し当たってROUNDTABLEのお二人は、緩めのグルーヴに関してホントに精力的な活動をしてらっしゃいますが、水木一郎さんやJAM Projectのような熱い歌や、あるいは電波ソングのように突飛な印象を受けるものだとか色々あるアニソンの類型の中でROUNDTABLEの本業(?)である渋谷系(ネオアコースティック?)や、今回取り上げたファンクのアレンジが持つグルーヴ感というのも一つの指標になるかもしれません。

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